2010年2月14日日曜日

論理≠真理

読売新聞2010年2月10日朝刊の記事を紹介する。

裁判員「主張分かりにくい」
弁護側、検察側の9倍

 裁判員裁判での弁護側の主張や立証が分かりにくいと感じた裁判員経験者の割合が、検察側の主張などを分かりにくいとした人の9倍に上ったことが、最高裁が9日に公表したアンケート結果でわかった。
 アンケートには、昨年11月末までに判決が出た77件の裁判で裁判員を経験した442人が回答。「法廷での説明などの分かりやすさ」を尋ねたところ、検察側の主張や立証を「分かりにくかった」とした人は5人(1.1%)だったのに対し、弁護側は44人(10.0%)に上った。一方、81.9%が検察側の主張や立証を「分かりやすかった」と回答。弁護側は52.3%にとどまった。

この記事を読んでまず思ったのは「どんだけ無茶な論理で弁護してんだよ!」だった。まあ弁護士の仕事は依頼人を守ることだから、どんなに依頼人が不利な状況でもなんとか助けるための糸口を探し、それすら困難な場合はあらゆる言葉を使い「心証」に訴えかける。想像だけど、弁護士自身も「さすがにこれは無茶だな・・・」と思いながら弁護することも多いだろう。本当に大変な仕事だ。

では検察は「無茶な論理」で被告を追求することはあるのだろうか?最近話題になっている小沢一郎の周辺での政治資金規正法がらみの件では、検察が「無茶な論理」で小沢一郎を起訴しようとしたのではないか、とも言われている。また、検察は一旦起訴した案件で負けると検察内部での評価に響くので、有罪に持ち込むためには「無茶な論理」も使うらしい。

上記は伝聞だし、私は当事者になったことが無いので本当のところは分からないが、一般的に「正しいこと」をすると思われている人たちが「無茶な論理」を振りかざすことは、実は結構多いのかもしれない。

法曹関係者が常に正しいとは限らない。市民感覚が常に正しいとも限らない。そもそも「正しい」かどうかなんて人によって、国によって、時代によって、異なることが少なくない。

あなたは「無茶な論理」を振りかざしていませんか?

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