2010年1月15日金曜日

死に方の選択

読売新聞2010年1月13日朝刊の一部を抜粋して紹介する。

自殺ほう助 規制強化へ
スイスが審議中 安楽死組織は反発

医師などによる自殺ほう助が法律で事実上認められてきたスイスで、政府が法律を改正して規制強化を目指す方針を打ち出した。自殺ほう助の多発を抑えるのが狙いとみられるが、国内の安楽死支援組織は「規制強化は不必要だ」と強く反発している。

スイス刑法には、「利己的な動機による自殺ほう助」しか処罰の対象としていない。

チューリヒでは、約5万人の会員を擁する安楽死支援組織「エグジット」が活動する。年会費45スイスフラン(約4000円)を支払い続ければ、不治の病などで死を選びたくなった際、一定の条件を満たせば、面談による意思の確認、必要な書類作成や自殺の手助けをする。

さて、現在日本では安楽死が認められていない。病に苦しむ人、人生に疲れた人、様々な理由により死を望む人はある程度いると考えられる。彼らは生きることが苦痛でしかない。その苦痛を取り払うために死を望むが、現在の日本では自殺以外に方法が無い。自殺をサポートする制度が無い日本で自殺をすると、周囲に非常に迷惑をかけることになる。それがさらに自殺志願者の心に重くのしかかる。

あーダメだ。
なんか面倒になってきた。
というわけでハッキリ書こう。

死を望む人が安心して死ねるシステムを早急に作るべきだ。

これはだいぶ前から思っていた。
このシステムが稼働した場合のデメリットは、

  1. 周囲が悲しむ
  2. 仕事で迷惑をかける
  3. システムを悪用した合法的殺人
  4. 希望者多数による人口への影響

くらいだろうか。
1については、本人と周囲が十分話し合うことで解決が可能で、万一理解されない場合でも本人の意思が尊重されるべきと考える。2については、迷惑をかけないようにきちんと処理しておくこと必要となる。3については、それほど気にすることはないと考える。そんなことをする人はこのシステムが無くてもやるだろう。4についても、それほど気にすることはないと考える。このシステムを自殺とするなら、今よりは自殺が増えるだろう。しかしそれは誤差の範囲程度というか、実際は死ぬのって大変なことで、そんなに「俺も私も」とはならない気がする。というわけでデメリットと書いたが、どれも心配するほどのものではない。

本気で死を望む人の声をあなたは聞いたことがあるだろうか。
私は無い。
しかし想像する。
意思に反して「生かされる」ことは拷問以外の何物でもないと。

人権とは何か。
この機会に考えてみてはどうだろうか。

先日たまたま読んだ久坂部羊の著書「破裂」には偶然にも「死のシステム」について書かれており、高齢者社会の問題と紐付けていたのも興味深かった。高齢者社会の問題については別の機会に書きたいと思う。

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